お昼前の教育室にて・・・
健人「失礼しまぁす。先日の宿題のラーメン定食の件で報告にきました...。」
室長「いらっしゃい。待っていたわよ!その様子だとある程度調べて来たようね。いいわ、何でも聞いてちょうだい。」
健人「あのおいしかったラーメン定食、ネットでカロリー計算するとなんと1700kcalもあったんです。びっくりです。ええっと まずチャーシュウラーメンが650kcalでしょ。焼き飯が700kcalで、餃子が350kcalだったんです。これってすごい高カロリーですよね。それと塩分もすごくて ラーメンが5.5g 焼き飯が3g 餃子が3.5g 沢庵が2.8gで全部で14.8gもとってしまっていたんですよ! これってめちゃめちゃマズイですよね。」
室長「えらい!よく調べてきたわね。まるで栄養士さんが話してるみたいよ。ところでマズイと思ったのには理由があるの?」
健人「そんなの当然じゃないですか。 ちゃんと基準をしらべたんですから・・・ 僕の
場合は1日トータルで2300kcal ぐらいなのに昼だけで1700kcalもとってしまっているし、塩分にいたっては10g以下なのに昼だけで15gもとっていたんですから・・・マズイこと
間違いなしですよ...」
室長「そうね。基準がわかるといかに自分が何も考えずに食事していたかということがよくわかったと思うわ。」
健人「ほんとにそのとおりですよね。空腹にまかせての一気食いがいかに無謀かということを実感しました。」
室長「そこまで答えがでたら、この前の宿題は合格ね。おめでとう! じゃあなんでラーメン定食が高血圧にはよくないのかわかる?」
健人「えーっ 理由ですか? 塩や醤油が血圧に悪いのは知ってるけれど・・・」
室長「そうよね。それって一般常識だものね。でも理由を考えることはあんまりないでしょ。理由をわかっておくと無謀な食事はもっと遠のくと思うわよ!」
健人「室長 ぜひおしえてください。今度ぼくの上司の次長と飲みに行くのですがそのときにネタにしたいんです。」
室長「そうそう!そうやって周りにどんどん広げていくことはグッド。嫌味にならないように上手にネタをふってね。応援しているから。」
室長「それじゃあ理由を教えるわね。まずは血液の塩分濃度があがるのでそれを調整するために血液中の水分が増えて全体の血液量がふえてしまって血圧が上がるの。それと血管の壁にも塩分が入るので血管壁がむくみやすくなって血管が狭くなってこれまた血圧を上げてしまうというダブルの効果があるのよ。そこにカロリーとりすぎで太ってるとさらに血圧は上がってしまうし、血管にコレステロールがたまっていたりすると血管の中は狭くなるわ、壁は硬くなるわで・・・」
健人「ひょえー そんなに複雑に絡んでるんですか・・・ 悪魔のスパイラルにはまるようなもんですね」
室長「そうかもね。自覚症状がほとんどないことも悪魔的かもしれないわね。だからこそ
頑張ってこの悪い流れのどこかを断ち切る努力が必要になってくるわけ。」
健人「納得!ネタに使えそうです!」
室長「どうやってネタにつかうの?」
健人「まずは、毎日職場で食べる昼の食事のカロリーと塩分調査を開始しようかな。僕の分だけじゃなくて、次長のも調べてネタにしようと思います。」
室長「いい考えね。じゃあまたどうだったかを教えて頂戴。楽しみにしてるわ・・・」
健人「了解しました。こうご期待ください」

昼食から帰ってきた健人を見かけた室長が声をかける。
室長『食事からかえってきたのね。部屋でお茶でもご馳走しようか。』
健人『ありがとうございます』
教育室にて
健人『そういえば、室長 この前、電車でサラリーマンが話をしていたのですが、
上司「最近、年をとったせいか血圧が高くなってきてねぇ」
部下「部長、それは日頃のお付き合いのせいではないですか。お忙しくされてますし」
上司「そんなことはないよ!最近、酒まで弱くなってきているし」という会話だったのですが、室長、血圧って年齢とともに高くなるものなのですかねぇ』
室長『そうねぇ、年をとると誰でも血管が硬くなって行くからそのせいで血圧も高くなるという理屈はあるけれど全部が全部そうなるもんではないわよ。やっぱり太りすぎとか、食べすぎで脂や塩分をとりすぎていたりとか、付き合いでアルコールを飲みすぎたりとか生活習慣に問題があることがとっても多いわね。もちろん仕事のストレスやタバコも大きいし、運動不足等も問題あるわね。』
健人『それじゃ、この前教えてもらった生活習慣病につながりますね』
室長『そう! まさに高血圧は生活習慣病なの。それと高血圧は特に脳の血管にダメージが強いから脳卒中になることがこわいわねえ。頭がやられると、身体に後遺症が残ることが多いので本当に大変なことになるの。特にサラリーマンは仕事ができなくなったり、職場復帰が難しくなったりすることもあるので血圧の管理は業績の管理と同じくらい重要かもしれないわね。』
健人『おっかねぇ』
室長『血圧を正常にというのは、いろんな面から取り組んでいかなければならないけれど前回の話題に出た中性脂肪と同じように運動は必須ね。それと塩分のとりすぎに注意するのと一緒にはナトリウムを体の外に出す作用のあるカリウムを摂取するのもいいはねぇ』
健人『カリウムってどんな食品に含まれてますか』
室長『手頃なところでは、バナナなどの果物や生野菜なんかがグッドね』
健人『なるほど、解りました。』
室長『ところでお昼は何を食べたのかな』
健人『えーっと、ラーメン定食です。・・・チャーシュウ入りのラーメンと焼き飯と餃子とお漬物かな。おなか空いていたので汁まで完食でした』
室長『ブーッ! 思いっきり赤信号よ。』
健人『えーっ なんでですか。確かに野菜はなかったけど』
室長『そうねえ。答えを言ってあげるのは簡単なんだけど一回だめな理由を考えて見て・・・
   宿題にするわね』
健人『・・・・わっかりました。がんばって調査します。』

社内廊下にて・・・
健人「あ?、年末年始の暴飲暴食のせいで太ってしまった・・これはマズい!!I先輩に合わせる顔が無い。」
とつぶやきながら歩いていると前から室長が...
室長「あら、健人君!むつかしい顔してるけれど...どうかした?」
健人「えーっと...実は太ってしまったんです...僕 それで困っているんです。」
室長「そうか、太ってしまったのね。それでどんな風に困っているの?よかったら
   相談にのるけど」
健人「えっ・・・、了解しました。すぐに伺います。」
健人「優しそうに言ってくれたけど... なんか怒られそうで余計おちこむなぁ?。」
足取り重く室長の部屋に向かう健人、
健人「失礼します。あの、太ったことについて説明しますっ!」
室長「そんなしゃちほこばらなくてもいいわよ。怒られると思っているんでしょう。誰だって年末年始はおいしい物を沢山食べる機会があるから太って当然だと思うわ...」
健人「ああよかった。やっぱりそうですよね」
室長「家族や友達とおいしく食べて飲んでどうだった?」
健人「そりゃ楽しかったですよ。仕事のことも忘れてリラックスした気分でした。」
室長「それはとってもよかったじゃない。」
健人「ありがとうございます。怒られると思ってきたのに分かってもらえてなんかちょっとホッとしました。でもよく考えてみると、せっかくI先輩から、僕のお父さんの健康のことについても相談にのってもらっていたのに...合わせる顔がないなぁと思うとへこんでしまったんです。」
室長「どうしたの?お父さん何かあったの?」
健人「そうなんです。メタボリックシンドロームと診断されてひどく落ち込んでるんです。」
室長「それは困ったわね。それでI先輩はあなたにどんなアドバイスをしてくれたの?」
健人「それがですね、為になる情報はたくさんいただいたのですが、ああしろ、こうしろとはっきり言ってくれないんですよ。」
室長「そうなの... それでどうしたの?」
健人「しようがないので、自分でもう一度メタボリックのことを調べて、何かいい方法がないか考えてみたんですよ。それをI先輩に聞いてもらおうと思って」
室長「そうか、自分で調べたのね。じゃあ私にメタボリックシンドロームについて調べたことを教えてくれるかしら?」
健人「それでは報告させていただきますっ。メタボリックシンドロームとは腹囲 男性85cm 女性 90cmに加え血中脂質(中性脂肪150mg/dl以上あるいはHDLコレステロール40mg/dl未満)・血圧(最大血圧130mmHg以上または最小血圧85mmHg以上)・空腹時血糖(110mg/dl以上)のうち2項目以上で異常があった場合に診断されるものです。またその診断を受けるということは、糖尿病・高血圧などの病気になる危険性が健康な人よりも高くなるということです。」
室長「へぇ、ずいぶん勉強したじゃない。ばっちりね。それで改善策も何か考えた?」
健人「はい。脂肪をためない食事を摂ることはもちろん、日常生活で有酸素運動を心がけ脂肪を燃焼させる筋肉を作らなければなりません。また、無理をせずに月に1?2kgの減量を目標にしていくことが大事です。」
室長「なあるほど...それでお父さんには具体的にどんなアドバイスをしたの?」
健人「お母さんに、夕食を脂肪控えめの和食にしてたんぱく質と野菜中心のメニューにしてもらうように頼みました。あとは、両親に歩数計をプレゼントして一日一万歩目指して一緒に歩いてもらうように提案してみました。」
室長「健人君は、親孝行ね。お父さんだけがんばるのではなくお母さんも一緒というのがとってもいいわ。家族がみんなサポートし合っている感じ。」
健人「そうなんですよ。父親も落ち込んでいたのが結構明るくなって」
室長「そうでしょう!誰もつらい思いをして、自分だけ悪者みたいな感じでがんばるのは
   やっぱりやりたくないし続かないものね。」
健人「今から考えるとI先輩はわざと答えを言わずに僕に考えることを促してくれたんだと思います。なんていい先輩・・・」
室長「そこまで分かっているのね。健人君もずいぶん成長して大きくなったね。なのになんで憂鬱そうな顔だったの?」
健人「・・それが・・父はokなんですが僕が太ってしまって。体重計に乗ってみましょうか・・・   ギエーツ やっぱり」
室長「そうか! 納得 この体重を落とさない限りはあこがれのI先輩には会えないものね・・・それで憂鬱そうな顔してたのね。」
健人「図星です。さすがに年の功ですね室長 トホホ・・・」
最後にちょっと嫌味をこめて室長に言ったものの、まだまだ自分の未熟さを実感する健人君でしたが、ほめられて結構うれしくもなってやる気が・・・でてきています!

健人『家に帰って調べてみたら、やっぱりうちのお父さんはメタボリックシンドローム該当者でした。お腹が大きいだけじゃなくて血圧と中性脂肪が高いみたいです・・・。お母さんは該当じゃなかったのでどうやらあのお肉は皮下脂肪のようですね。』
I先輩『そっか、本当に家で調べてみたんやね。』
健人『はい、お父さんにはメタボの知識をしっかり伝えましたよ。動脈硬化で心臓の血管がつまってしまったらと思うと怖くなっちゃって。お父さん、僕の言葉に心を打たれてダイエットに励む決意をしたみたいです。』
I先輩『ええ、すごいやん。やるねえ山田君、お父さんの保健指導したのね。内臓脂肪は皮下脂肪と比べて体重減らすことで減りやすいから、ダイエットは効果的やし。さすがやん。』
健人『いやいやそんな、たいしたことないですよ。「おれはやるとなったらとことんやるぞ」って言って、勝手に張り切り出しちゃったんです。夕飯は抜きにしてお昼も小さいうどんだけにするって、2?3日前から頑張ってますよ。どうでしょう先輩、これでうちの父もメタボ脱出ですかね。体重が軽くなっておなかがへこめばもうメタボじゃないですよね?』
I先輩『あらら、お父さん食事を抜いてダイエットしてるの。そうねえ、たしかに体重を落とすことはメタボ解消の方法なんだけど...。でもちょっと心配やね。』
健人『え?どのへんが心配ですか?』
I先輩『食事を抜いたり極端に食べる量を減らしたりすると、体重は急に減りやすいけど、その後リバウンドもしやすいのよ。食事をもとの量に戻せばまた戻ってしまうんだから。
減らす体重は多くても1ヶ月に2kgくらいまでにするのが適当って言われてるのよ。』
健人『ええ、そうなんですか。うちのお父さん何事も極端だからなぁ...。1ヶ月で6kg減らすって言ってました・・・。』
I先輩『それまた急激やねえ。最低限必要な栄養が食事で確保できないと、身体が栄養不足の危険を感じてエネルギーをできるだけ消費しないようにして筋肉をやせさせてしまうこともあるのよ。これじゃあ体力が落ちたりして健康的じゃないし長続きしにくいダイエットになってしまうのよねえ。』
健人『そうかー、じゃあどうしたらいいですか?お肉とお米は食べずに3食野菜だけにするといいですかね?』
I先輩『いやいや、やっぱり食事はきちんととらないと。お米もお肉も身体にとって大切な栄養素を含んでるんだから。野菜ももちろん大切やけどそれだけじゃ元気な身体は作れないよ。』
健人『ええっ お肉もお米も食べていいんですか。でも内臓脂肪を減らさないといけない・・・一体どうすれば?』
I先輩『要は、必要以上に食べたり飲んだりしすぎないこと。そして動くこと。食べた分だけ動いて、身体を作り上げていくことが大切なのよ。食べてるエネルギー量と消費しているエネルギー量のバランスを整えれば、脂肪は蓄積しなくなるでしょ。そのためには、食べ過ぎてる部分を控えたり、持て余してしまってるエネルギーをきちんと動いて消費したりして。そうやって、筋肉なんかはしっかり守りながら内臓脂肪を減らしていくのが理想的なメタボ解消の手段やと思うよ。急激にじゃなくてじわじわとね。』
健人『そうかぁ...。1ヶ月くらいならちょっと無理しても短期集中型でできればいいなと思ったけど、人生そう甘くはないか...。何事もコツコツとやっていかないといけないんですね。』
I先輩『そのとおり。極端に大きな変化じゃなくてもちょっとだけ生活を変えることでいいのよ。たとえばエスカレーターを使わずに階段を使うとか、2膳食べてるご飯を1膳にするとかね。そんなことを続けていって習慣になっちゃえばメタボ脱出も難しくないと思うよ。』
健人『そっか、なんかそれならお父さんにも長く続きそうです。危うく僕まで夕食抜きの道づれにされそうだったので、今日帰ったら無理なことせずに地道にやるように言ってみます。』
I先輩『うん、とにかくお父さん、血圧とか中性脂肪が下がるといいねえ。』
健人『はい、次の健診結果はお父さんも忘れずにチェックすると思いますよ。今日お話できてよかったです。ありがとうございました。』

健人『いゃ?、今日は遅くなっちゃったなぁ。月末締切前は仕方がないか』
ぐずぐず言いながら、帰路を急いでいると前から憧れのI先輩がやってくるではないか。
健人『お疲れ様です。初めまして 今年入社しました山田健人です!!』
I先輩『お疲れ様、あぁ?今年入った元気のいい彼っていうのは貴方のことね』
健人『嬉しいなぁ?。I先輩にそんな事いってもらって光栄の至りです。』
I先輩『別にかっこいいと言ったわけじゃないんだけど。思い込みの激しい新人君ね』
健人『いいんです。いいんです。だって、僕のお父さん、中年太りでぽっちゃりしてるんですよ。完全に今流行のメタボですね。お母さんも年々丸くなっている気がするし、両親そろってメタボ・・・。ぼくも将来はメタボの心配が。』
I先輩『山田君、メタボメタボって言ってるけど、メタボリックシンドロームって何なのか知ってるの?』
健人『先輩、いくらなんでも私は健診機関の人間ですよ。それぐらいの知識はありますよメタボは、太ってることでしょう?お腹が85cm以上だとダメなんですよね、それぐらい知ってますよ。最近テレビでもよくダイエット番組とかやってるし。僕も興味を持って見ているし。』
I先輩『うーん、確かにお腹が大きいことはひとつの目安なんだけど、でも、ただ単に「メタボ」イコール「太っている人」とか「お腹が大きい人」の別名ではないのよ。大事なのは身体の中身。身体の中でどんな変化が起こっているかが重要なの。』
健人『えぇ?、どういうことですか?』
I先輩『まず、メタボリックシンドロームかどうかを考えるときは、確かにまずお腹が大きくなってきているかどうかはチェックポイントになるわ。お腹が以前よりも大きくなってきているのなら、そのお腹の中がどんなもので構成されているかがポイント。(とはいっても、大人になれば骨や内臓のサイズはあまり変わらないので、成長期でもないのにそれでもお腹が大きくなるってことは、基本的にはお腹に脂肪がついてきている場合がほとんど。)ここで、体につく脂肪には、実は2種類の区別があるんだけど、それは知ってる?』
健人『脂肪に種類?カルビとかミノとかですか...』
I先輩『それは、焼肉の部位のことでしょう。そうではなくて、ひとつは、ぷにょぷにょと指でつまめる柔らかいお肉で皮下脂肪。もうひとつは、指でつまめないビール腹のようなタイプ。これは内臓脂肪といって、メタボに関わっているのはこの内蔵脂肪なの。』
健人『へー。それで、内臓脂肪がたまってお腹が大きくなったからってどうなるんですか?』
I先輩『内臓脂肪が大きくなってくると、ホルモン(のようなもの)の分泌を調節する機能がうまく働かなくなって、不都合な分泌が増えたり良いものが減ったりする異常が起こるということがわかってきてるのよ。その異常のせいで、ちょっとずつ血圧や血糖値や中性脂肪などが高くなってきて、健診の結果でも、「少し血圧が高め」とか、「境界型の糖尿病」「コレステロールが異常だから食事に気をつけて」とか言われるようになってくるわけ。こんなふうに、内臓脂肪に加えてこれらの異常が重なってきている状態をメタボリックシンドロームと言っているのよ。』
健人『なるほど。でもそういえば「ちょっと値が高めなので生活習慣に注意ってことは、ちょっとしか悪くないのでまだ大丈夫ってことだ」とうちの父親が自分で言ってたような...。』
I先輩『そこがメタボの落とし穴。
ちょっとだけ太めで血圧や血糖値、中性脂肪、善玉コレステロールなんかがちょっと異常、そんな「ちょっと、ちょっと」が色々重なっていると、実はとても危険ということが明らかになってるのよ。1つ1つの異常値はたいして大きくなくても、それがいくつも重なると、動脈硬化が進んで狭心症や心筋梗塞といった心臓の血管がつまるような大きな病気になるリスクを格段に高くしてしまうの。』
健人『ええっそうなんですか!?』
I先輩『そう。だからメタボ予防が重要視されているのよ。
健人『そうか、メタボって、ただお腹が大きいということじゃないんですね。しかも血管がつまる恐れがあるとは・・・太ってるからメタボだって笑ってる場合じゃないですね。
大事なのは体の中身の変化か...。なんだか不安になってきた...もう一度帰ってお父さんとお母さんの健診のデータを確認してみます!そのときはI先輩、相談に乗ってくれますか』
I先輩『私の保健指導は高いけど、かわいい後輩のためだから特別に教えてあげるわ』
健人は今日の残業をこれほど感謝したことはなかった。

つづく

健人『ふぇ?、疲れたぁ?』
会議室の前で疲れを露わにしている前を教育室室長が通りかかる。
室長『なにこんなとこで若ぃもんが弱音を吐いているの。』
健人『いや、今度来たコンサルタントの先生の話が長いこと。』
室長『知識は荷物にならないからしっかり勉強しておくことね。』
健人『そうそう、役員との雑談の中で、コンサルタントの先生が足つぼマッサージの話をされてたんですけど。足の裏がすごく痛くって健診を受けなければいけないかなぁって。』
室長『足の裏ねぇ? 足裏にもツボが一杯あるっていうから一概に何ともいえないなぁ。』
健人『足の裏も痛いけど、親指の付け根の裏あたりが痛いらしいですよ。体重かかりすぎかなともおっしゃってましたけど...』
室長『そうねぇ あのコンサルタントの先生かなり体重ある感じよね。』 『そうですね。』
室長『でも、足の親指の付け根付近というと痛風の痛みの可能性もあるかも...』
健人『痛風ってなんですか。』
室長『立ち話もなんだから詳しく話しを聴いてみる?』 『は?ぃ興味あります。』
教育室にて
室長『痛風はね、風が当たっても痛いぐらいに感じるほど足の親指の付け根が腫れて痛くなるのでこんな名前がついたのよ。血液の中の尿酸とおおいに関係しているのよ。』
健人『ああ聞いたことあります。焼肉とビールがだめなんでしょ。』
室長『よく知ってるわね。でもそれだけではないのよ。』
健人『そもそもなんで痛風なんかおこるんですか?』
室長『じゃあ簡単に説明するわね。尿酸は体や食べ物の細胞の中の核にあるプリンというのが壊れてできるの。これが多いと血液中に溶けきれずに結晶になって痛みとかを起こす
というわけ。ではなんで増えるかというと...』
健人『焼肉でしょ。』
室長『随分焼肉にこだわるのねぇ。でも食べ物だけじゃなくて自分の体で沢山作るタイプの人や逆に尿に出すほうが弱いタイプとかもあってそんな場合も尿酸は増えてくるのよ。』
健人『へえ? てっきり食べ物とアルコールだけだと思っていました。じゃあどうしたらいいんですか?』
室長『もちろんプリン体が多く入っている食べものを控えることは大切だけど、自分がどのタイプかを知るためにもちゃんと医師に受診することもとっても大切!』
健人『僕は大丈夫ですね。鰯やアジといった焼き魚や納豆といった健康的な和食、夜はジムへ行ってヘロヘロになるほど運動をしまくってますから。』
室長『それは甘いなぁ!鰯やアジや納豆なんかもプリン体が結構多い食べ物に入るのよ。』
健人『ええ?そんなぁ・・・ せっかく健康的なことだと思ってたのにぃ...』
室長『そんなにへこまないで、せっかくの頑張りはちょっと工夫するだけでバッチリだから。』

改善方法の伝授
★ 体重オーバーの場合は体重をやせる  
★ 水分を沢山とってどんどん排出する(2?ぐらい飲むつもりで)ビールはダメ
★ 過激な運動よりほどほどの運動を
★ やっぱりプリン体の多い食べ物には注意する(内臓系は要注意)
(でも食べ物から入るのは約2割ぐらいなのであまり厳しくこだわらない)
★ビールじゃなくてもアルコールは排出を抑えるのでやっぱり注意する


とは言っても(当然)"GOT"の話です。
皆様にはへんな期待をさせてしまったのでしょうか。

教育室にて
庸平『ところで先生、先日伺ってました"GOT"なんですが、そもそも"GOT"ってなんの数字なのですか??』
室長『"GOT"は肝機能の検査なのね』
庸平『つまり、肝臓の検査ということですね』
室長『そう、肝臓は食物から採った栄養を体が使えるように作り直したり、老廃物や有害物質を分解し、排泄したり非常に重要な臓器なの』
庸平『なるほど、それで"GOT"が高いのは腎臓にどのような影響があるのでしょうか』
室長『そもそも、"GOT""GPT""ALP"等の検査数値は血液中の微量酵素の数値で肝臓障害があると数値が高くなるの』
庸平『高くなるとどうなるのですが』
室長『肝機能障害の症状は...
庸平『何が原因で検査数値が高くなるのですか』
室長『エネルギーの取りすぎや運動不足又は、生活習慣の不摂生、う?んと酒やタバコ、過労・睡眠不足も大敵ね』
庸平『痛みはあるのですか』
室長『肝臓は我慢の臓器とも言われ、自覚症状がほとんどないまま症状が進行しちゃうのよ。早期発見・早期対応が必須なの。友達にもよく言っておきなさい。』
庸平『は?ぃ』


ジャーン、当会のブログを担当することになりました山田健人です。
昨年春入社し、ようやく仕事も慣れ周りも見えてきた24歳独身です。

先日 友人(異業種・同学年)と食事に行ったときの話しですが、
『健人は健診センターに勤めてるんだよな。昨年の健康診断で"GOT"の数値が悪かったんだけど、"GOT"って何?』と聞かれました。
私は、答えることはおろか、"GOT"の名前すら記憶になかったのです。
友人は『何だ!お前、自分の会社の商品知識もないのか?』と馬鹿にされてしまいました。
確かに、私は当会の健診項目も健診内容も全くといっていいほど知識がないのです。勉強不足は否めませんが、幸い健康なので興味も持たなかったというのが事実です。
 しかしながら『自分の健康に対しても、勤めている会社に対してもこれらの無知は恥ではないか』と反省した私は、教育室室長に教えて頂くことにしました。

事情を聞いた室長は『自分だけの知識として習得するのもいいのですが、当会のブログとして習ったことを公開したらどうでしょう。山田君の真剣さの励みにもなりますしね。』
当会のホームページに私のコーナーがそんな大それたことを...と思いましたが、是非やってみたかったので、上司に相談すると広報に掛け合ってもらいめでたくこの企画が通りました。

長々とつまらない話になりましたが、世間にある皆さんの聞きたいところをなるべく私のレベルで解説したいと考えておりますので、応援お願いします。